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【校長室より】令和4年度卒業式

更新日 : 2023年03月02日   カテゴリー : 校長室より

 3月1日 横浜清風高等学校卒業式がおこなわれました。

 4月のような暖かさ、柔らかな日差しの中で、412名の3年生は卒業証書を受け取り、立派に卒業していきました。この3年間は新型コロナウィルスの対応に追われて来ましたが、その中でも、今年の卒業生は入学した時から、コロナコロナで振り回され、一番影響の大きかった学年ではないかと思います。卒業式前日には、いくつかのサプライズもあり、笑顔で卒業できたことが何より嬉しかったことです。

それぞれの未来に向かって進んで行って欲しいと思います。

 

  • 卒業式での学校長式辞の抜粋を掲載します。

 

 卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 今日の良き日に。本校関係者の皆様。そして、ご家族の皆さま ご臨席の上、卒業式を挙行できることは、大きな喜びです。

 さて、本日卒業証書をお渡しした412名の卒業生の皆さん。皆さんは、智慧と慈悲を身につけるという本校の教育目標の元で、日々自らを修めて成長し、卒業の日を迎えることができました。しかし、顧みれば、皆さんの入学時には、新型コロナウイルスの感染が広がり、入学と同時に休校・自宅学習という状態から高校生活が始まりました。不安を感じながら2ヶ月間課題に取り組み、6月の入学式を迎えました。その後も、対面とオンラインの授業が繰り返され、ほとんどの行事が中止となり、先生方も、皆さんが満足な高校生活を送れていないのではないかと、心配しながら指導を続けました。

 しかし、そんな中でも、一人ひとりの皆さんが忍耐と努力を重ねて、この時期を乗り切ってきました。今年度になって、やっと体育祭を行い、行事も行うことができました。十分とは言えなかったかもしれませんが、この環境の中、皆さんはよく3年間、頑張り、成長してくれたと思います。

 先日の予餞会でも、後輩達から皆さんへの感謝の気持ちが、言葉や発表として贈られました。後輩の生徒も清風高校の伝統をつなげてくれることと思います。

 もちろん、ここまで来られたことは、ご家族の方々、そして先生方教職員、先輩・後輩、皆さんに携わった、多くの人々の、支えがあったお陰でもあります。周りの人たちへの感謝の気持ちを持って、これからも歩んでいってほしいと思います。

 皆さんは、本校を卒業して、それぞれに目標を持って、歩み始めます。目標に向かって進むことは、大切な事です。しかし、良い人生を築き上げるためには、目標に向かって進むことと同時に、毎日を良い心がけ、良い考えを持って、進むということも大事です。

 仏教には、「思念が業をつくる」という言葉があります。私たちが日頃どう考え、どのような心掛けを持って一日一日を過ごすかによって、人生そのものが大きく変わっていきます。物事を肯定的にとらえ、前向きに、正しい考えを持って、行動すれば、それは「良い思念」となり、それが原動力となって「良い業」つまり良い人生を築き上げることができます。

 昨年他界された、日本を代表する経営者である稲盛和夫さんも、若い頃は、上手くいかないことばかりでした。そんな自分が、その後飛躍できたのは、自分自身をうまくいかない自分を見つめ直して、心がけや考え方を変えたからだとおっしゃっています。何事も肯定的に考え、正しい考えと周りへの感謝の心を持って行動するように、自分の心がけを変えたところ、それが転機となり、自分自身の行動が変わり、運命まで変わり、飛躍につながっていくことができたと語っています。

 皆さんも、しっかりとした目標持ち、そして同時に「良い思念」心がけを持って、良い人生を築き上げいってください。

 保護者の皆様には、お子様のご卒業、心よりお祝い申し上げます。また、日頃より本校の教育にご理解、ご協力を賜りましたことを、深く感謝申し上げます。

皆さんの前途が 健やかで幸多いものとなることを祈念して、式辞といたします。   

令和5年3月 吉日 

横浜清風高等学校  学校長   植野 法稔